#詩 「砂漠」 柵を傍らにあるいている はじまりもなく到達もなく うつむいて。 かつてのように街角ごと 立って呼びかけてくる者はない 果てもなく実りもなく 砂は無言で風を散らし 雲は静かに時を動かし 小さな影法師がひとつ 浮かれおどりながらついてくる それはいつかの私 あるいは今のおまえ 影 私が止まれば止まるのか 目をとじるとふたつの貝殻が鳴る 時の地層のなか うずもれて 小鳥が鳴いていた 空の高みで 自由を自由と思いもせずに ほそく軽い骨をした翼を 今にも自由落下の法則にまかせて 2026.7.24(Fri) 12:23:47 断片
柵を傍らにあるいている
はじまりもなく到達もなく
うつむいて。
かつてのように街角ごと
立って呼びかけてくる者はない
果てもなく実りもなく
砂は無言で風を散らし
雲は静かに時を動かし
小さな影法師がひとつ
浮かれおどりながらついてくる
それはいつかの私
あるいは今のおまえ
影
私が止まれば止まるのか
目をとじるとふたつの貝殻が鳴る
時の地層のなか うずもれて
小鳥が鳴いていた 空の高みで
自由を自由と思いもせずに
ほそく軽い骨をした翼を
今にも自由落下の法則にまかせて